メーカー推奨の 打ち漏れが少ない手順で施術
ミラドライの治療が臨床で行われ始めた初期の頃は、ミラドライの麻酔の方法ですが、濃いめの麻酔液を、量としてはそれほど入れない形で行っていました。そうしたところ、手に行く神経が焼かれてしまうという事例が発生したりしました。それを受けてミラドライ社は、もう少し薄めた麻酔液を、量をたくさん入れて、神経を押し下げ、皮膚表面から神経を遠ざけることによって、神経が焼かれないようにするという施術方法の改良を行いました。(下図参照)


当初麻酔をあまりたくさん入れていなかった頃は、まずテンプレートを皮膚に転写して照射箇所のマーキングをし、その後に麻酔をすることになっていました。上の図の2を先にやっていたということです。
この手順は、麻酔液の量をあまり入れていなかった時ですと特に大きな支障はなかったのですが、麻酔液の量を増やした後は問題が生じました。
麻酔液をたくさん入れていくと、脇が盛り上がり、皮膚が伸展します。
先にテンプレートの転写をして照射箇所をマーキングしておいてしまうと、その後麻酔で脇が盛り上がって皮膚が引き延ばされた時に、1個1個の照射箇所が離れていってしまうという問題が出てきました。列の間の距離もそうです。
実際ミラドライ社もユーザー(クリニック側)から1個1個の照射の間に打ち漏れができてしまうという報告を複数受けました。写真のように、発汗テストをしてみると、線状に打ち漏れができたりしている例が確認されています。

昔の施術の手順は、テンプレートによるマーキング→麻酔の順番に⾏うものでしたが、打ち漏れが出来る事例が散⾒され、2019年にミラドライ社により麻酔→テンプレートの順番に変更され、順番を変えるよう日本の全クリニックに通達されています。
当院ではメーカー推奨の打ち漏れが少ない、麻酔→テンプレートの手順で施術しております。
前述のようにミラドライ認定医であるから正しい順番でやっているというわけでは必ずしもないため、手順そのものが正しい順番なのかをご確認されることをお勧めします。