ミラドライ専門のCLINIC N(クリニックN)東京銀座から、ミラドライ診療に関するミラドライ認定医院長ブログ第82号です。
前回ブログから1か月半以上経過してしまいましたが、連日のように施術やお問合せなどでバタバタしておりました。真夏に向けてミラドライ、人気です! 7月まだ空いている日ございますので、お気軽にお問い合わせください。
さて、今回は同じ切らないわきが多汗症治療として知られるビューホット(ViewHOT)とミラドライはどう違うのか、どちらがいいのか、ということについて、書いていきたいと思います。長くなるので、前編と後偏に分けます。
(尚、当院ではビューホットの直接の取り扱いはございませんので、ビューホットについての技術的なお話は様々な文献や、業界関係者からのお話などを総合して述べています。その前提でお読みください。)
まず、メカニズムですが、ビューホットは高周波(ラジオ波)、ミラドライはマイクロ波を使用しています。
高周波はRadiofrquency、RFなどとも表示されたりします。ビューホットの場合、細い針を36本刺し、その先端から高周波(ラジオ波)が出ますので、「マイクロニードルフラクショナルRF」などと言われたりもします。
フラクショナルというのは微細な点状に照射していくということです。
両方とも電磁波の一種ですが、周波数が違い、マイクロ波は周波数300MHz~300GHz位を指すことが多く、その中でミラドライは5.8GHzの周波数を採用している医療機器になります。
高周波はもう少し周波数が小さく、医療や美容機器の場合は0.1MHz~数MHzのことを指すことが多いですが、ビューホットは0.5, 1, 2MHzを採用しています。
ビューホットでは、3㎝x3㎝の正方形のカートリッジ上に、30Gの太さの針が6本x6本の正方形の形で合計36本並んでいます。それを皮膚に刺して、その先端約0.3㎜のところから高周波が出ます。組織に電流が流れると、組織の抵抗で熱が発生し(ジュール熱)、そこにあるはずの汗腺が焼けるというものです。
針の先端約0.3㎜のところからしか高周波が出ないので、いろいろな深さをカバーしたい場合は深さを変えて再度焼いていくということになります。「点」の治療なので、深さを十分カバーするためには、深さを変える必要があるということです。深さの設定は皮膚表面から0.5mm~6mmの深さの範囲内で 0.1mm間隔で変更できるようですが、通常は3~5段階位に変えて焼くことが多いようです (クリニックや術者の先生により設定の仕方は異なり、例えば皮膚表面から1~3㎜の深さを0.5㎜の間隔で深さを変えて5段階照射する場合や、皮膚表面から2.5~4㎜の深さを0.5㎜の間隔で照射する場合など、クリニック様によって違うようです)。
術者は、「針の深さ」のみならず、「照射の強さ」、「照射時間」の3つのパラメーターを自由に設定して照射を行いますので、術者によって、照射の設定が人により様々に変わると考えられます。(例えばですが、深さ4㎜・強さ7・時間5秒で治療する術者と、深さ3mm・強さ6・時間4秒で治療する術者がいるなどの可能性がありえます。)
さらっとした汗を出すエクリン腺とワキガ臭の原因になるアポクリン腺ですが、エクリン腺のほうがアポクリン腺より浅めにあると言われています。そのため、さらっとした汗の多汗にお困りの場合は比較的浅め、多汗はなくわきが臭のみという場合は比較的深めを焼いたほうが良いと考えられます。ビューホットを受けられる場合は、照射深さの設定など、どのような設定・照射の仕方なのかをきちんと確認されてから受けられるほうがよろしいかと存じます。
その点、ミラドライでは「エネルギーレベル」という「照射時間」をレベル1~5の中で変えることはできますが(注:エネルギーレベルは出力や照射強度ではなく、「照射時間」です。出力はレベル1でも5でも(8でも)55Wで変わりありません)、「照射の深さ」は、エネルギーレベル(照射時間)の設定で自動的に決まっていくものであり、術者が設定のパラメーターとして変えることはできません。「照射の強さ」もしつこいですが、どのレベルでも55Wですので、術者が変えることはできません。
そういう意味でミラドライの場合は設定としてはエネルギーレベル(照射時間)以外は変えられません。あとは、術者によって治療の効果に差が出る場合は、脇のどのぐらいの範囲を照射しているのか(しっかり汗腺があるところを広範囲カバーできているか否か)や、1回1回の照射をどの程度丁寧に照射しているのか、どの程度各照射間の照射漏れを防いでいるのか等の要素のほうが影響してくると考えられます。
ビューホットの話に戻しますが、ビューホットは皮膚にカートリッジ上についている針を刺していくわけですが、どのくらいそのカートリッジを肌に強く押し当てるか、というのも結構影響しそうな感じがします。軽く肌につけるだけで4㎜の深さの設定するのと、強く押し当てて3.5㎜の深さの設定をするのでは、結果的に照射される場所はそんなに変わらないのでは?という気がしないでもないです。
ビューホットの照射の仕方としては、とあるパワー・深さ・照射時間に設定した状態で脇全体に1パスし、違う深さ(やパワー、照射時間)に設定を変更し、それを脇全体に2パス目として照射をして、というやり方のようですので、1回肌に刺してその場所に置いたまま、3-5段階深さを変えて照射するわけではないようです。1パス目2パス目などで均一の力で押し当てないと、深さの設定を変えても、深さが上手くバラけない可能性はありえると思います。
ビューホットは針の先から高周波が出て直接接触している組織にエネルギーが伝達されますので、針周囲がよく焼ける形になります。横方向でも36本針が整列している中で、針と針のちょうど中間の部分がしっかり焼けるのかというのは、照射の強さや照射時間などの設定にも寄ると思います。
そのような意味では、ビューホットをお受けになられる場合は、経験が豊富なクリニックや術者の先生をお選びいただいたほうがよろしいかと存じます。
深さ的にも、仮に5段階の深さの設定をしたとしても、その5つの深さの点と点の間の部分は十分焼けているのか?ということになります。また、点と点の中間の部分もしっかり焼こうとすると、逆に針のそばは火傷のリスクが出てくると思われます。
水平方向も垂直方向も、ViewHOTは「フラクショナル」の文字どおり、細かい点状の治療になります。
ミラドライは後編でまた述べていきたいと思いますが、マイクロ波のエネルギーが放射されることで、組織の水分子が回転・振動して摩擦熱を起こし、組織が立方体の形で焼けていきます。点の治療ではなく、立方体の治療になります。
尚、ビューホットは現在製造中止となっていて、販売されておりません。現在日本国内に存在しているビューホットの機械が仮に壊れたりした場合、新しい機械が買えないのでだんだん数は減っていくと思われます。ただ、同じような、マイクロニードルフラクショナルRFの機械は、顔用ではありますが複数種類ありますので(POTENZA等)、それをビューホットと似たような感じで脇に使うクリニック様は出てくるかもしれません(適用外、未承認の治療になりますが、元々ビューホットも未承認です)。
例えば、脱毛の機械のGentleMaxシリーズで有名なCandela社でも、腋窩多汗症の方々に、マイクロニードルフラクショナルRFを使用し、症状が有意に改善されたという報告をしています。
以上述べてきましたが、「ビューホットとミラドライどちらがいいのか?前編」いかがでしたでしょうか?
ビューホットのほうがクリニックや術者により設定や照射方法が変わる要素が多く、治療内容に差が出やすいと思いますので、ビューホットを受けられる場合は経験豊富なクリニック様等お選びになられるとよろしいかと存じます。
当院といたしましては、点状の治療よりは、ミラドライの立方体として焼けていく治療のほうが、優れているのでは?と考えております。
後編では、ミラドライに関してより述べていくのと、当院のミラドライのモニター様で、過去にビューホットを受けられた患者様の発汗テストの結果を見ていきたいと思います。
文責: 院長・管理医師 ミラドライ認定医 小川 直美
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切らないわきが・多汗症治療
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治療回数通常1回 自費診療 200,000円税込~430,000円税込
副作用:治療部位の疼痛腫脹皮下出血・感覚の変化等
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